2009年02月04日

体育会系オランダ紀行

こちら、オランダのアムステルダム中央駅から北へ2時間弱行ったところにある、茅葺屋根の町ヒートホルンです。水路沿いに様々な形の茅葺屋根住宅が軒を連ねています。

体育会系オランダ紀行

町を練り歩いてはスケッチを繰り返しました。そんな自分が好き。アーティストっぽくて。なんかお菓子のおうちみたいでしょ。ここも実際に人が住んでいるんですよ。この壁面緑化、絶妙です。外構にも緑や花が豊かでいいですねー。

体育会系オランダ紀行

こちらの茅葺屋根はススキではなく、葦を使っているんです。オランダは、国土の4分の1が海抜0m以下にあり、湿地帯が多く、葦の大群生があります。原料が豊富で、茅葺職人もまだたくさんいるようです。日本では、茅が手に入りにくい、職人がほとんどいない、どんどん無くなって行ってるんです。福岡にも浮羽あたりに集落が残っていましたが、今は...佐賀の塩田でもまだ見れますよ。

この屋根、雨漏りしそうでしないんです。ススキや葦の繊維の束で屋根が形成されていますが、繊維間にできる表面張力(引っ張り合う力)によって雨が抜け落ちないんです。夏のカンカン照りの日なんかは、茅葺に含まれた水分が蒸発し、屋根表面の気化熱、つまり熱を奪うことによって温度が下がり、室内に熱が入っていきません。弱点は火事で燃えること。

体育会系オランダ紀行

しかし、この屋根の自由なデザイン性、自然素材の優しさ、断熱性、通気性と性能的にも優れた茅葺屋根。先人の作りあげた知恵とセンスの結晶。残すべきです。現代の屋根にもその知恵を生かすべきです。茅葺って、ほんとーに素晴らしいですねー。







Posted by Masakatsu Nishitani at 23:39│Comments(2)
この記事へのコメント
はじめまして。
昔、オランダを旅したとき、
家の大きな窓が印象的でした。
どの窓もカーテンを大きく開け、
手入れの行き届いた部屋が、外からも見えるようになっていました。
そうすることは、オランダ主婦の誇り…とか。
うちの家は…
茅葺屋根の予定はありませんが、
△氏の設計で大きな窓を取り入れる予定です。
そして、オランダ主婦に習い、誇りをいつか持つことができたら。と思います。
Posted by 風緑 at 2009年02月21日 00:42
風緑さん、コメントありがとうございます。オランダを旅されたとのことで、いいところですよねー。オランダ主婦の誇り、初めて聞きました。そういえば、窓大きくてよく中が見える家が多かったような気がします。日本人はあんまり、そういうことしないような気がしますが、見習うべき風習だと思います。風緑さんのお家、楽しみにしてます。気持ちのいい大きい窓も楽しみですね。
Posted by にしなっつ at 2009年02月23日 18:31
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