2012年04月18日

聖ヴィート大聖堂の光

僕は、ステンドグラスを自主設計制作している数少ない建築士です。図面書く時間も必要なのに、効率の悪いことをしています。しかし、その美しさをもっと知ってほしい!という想いがあります。

聖ヴィート大聖堂の光
さて、宿主のロンおじさんから、街で一番綺麗なステンドグラスを見れる場所を尋ねますと、プラハ城内にある聖ヴィート教会と答えてくれました。このロンおじさん、一聞くと百返ってくるので、その後、延々と歴史や背景の説明をしてくれました。なかなか外に出れません。この教会は、初日に夜景を撮影したところで、晴れた日に再度見に行くことにしました。拝観料¥1000ちょっとです。中に入ると、すっげー高いアーチ型天井が見えます。やっぱり教会はどこもこうです。上の方に何か神様の気配を感じるような造りです。

聖ヴィート大聖堂の光
一区画のステンドグラスにそれぞれ独特なデザイン、色合いがあります。ステンドグラスが語る物語もそれぞれ違います。もともとステンドグラスは、字の読めない信者が、イエス・キリストの生涯や教えを絵によって知るために造られたものです。

聖ヴィート大聖堂の光
この赤、紫、青の同系色でできたステンドグラス、とても綺麗です。

聖ヴィート大聖堂の光
拡大すると、ガラスの1片がとても小さいことに驚きます。とても細かい仕事です。

聖ヴィート大聖堂の光
これは、他のステンドグラスとはデザインの違いがあることがわかります。アールヌーヴォー様式で、アルフォンス・ミュシャという画家の作品だそうです。この聖堂は建つのに600年かかってますから、その携わった建築家ごとに様式やデザインが変わっていったそうです。このステンドグラスもそのような変化のひとつなんでしょう。

聖ヴィート大聖堂の光
このステンドグラスのてっぺん見てください。ピラミッドに目です。フリーメーソンのシンボルです。フリーメーソンの始まりは石工職人ですよね。こっちでこんなスケールの大きな石造建築に、精密な彫刻技術を見てると、石工職人がいかに重要で尊敬される仕事であったか、それによって力をつけていったことがわかるような気がします。

聖ヴィート大聖堂の光
キリスト教信者ではないので、何の物語がさっぱりわかりませんが、これだけのものをどれだけの時間をかけて造らないかんかということはよくわかります。

聖ヴィート大聖堂の光
高いところから教会内部に神々しい光が差してきます。そういう風に造られたんでしょう。

聖ヴィート大聖堂の光
とてもいいインスピレーションがもらえたような気がします。



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