2012年03月07日
茅葺は夢物語?
また桂離宮に戻ります。桂離宮には書院造の邸宅と庭園のほかに、数奇屋造りのお茶室が点在しています。ここに来れば日本の伝統建築の象徴的なものがほとんど見れるんやないですかね。この写真は、外腰掛っていう待合所みたいなとこで、茅葺屋根の葺き替え工事中で、職人さんが茅を刈り込んでるところでした。
葺き替えが終わるとこんなに綺麗な茅葺屋根になります。この御幸門はちょうど葺き替えが終わったところだったそうで、とても綺麗でした。
松琴亭という茶室の茅葺屋根です。ここの茅葺もだいぶ年数経ってるんでしょうか、灰色っぽく変色して少し緑がかっているところもあります。これはこれで味があっていいんです。これが経年劣化と経年美の違いです。狭くていいからこんな別荘を田舎にぽつんと造って住みたいなぁ。そんな大きくない建物で屋根面積少なければ、2、3回茅葺き方教えてもらえば自分でできそうです。
これは茅葺屋根の軒下です。茅葺はこんな厚みがあります。屋根を受ける桁や柱には皮付丸太が使用されています。数奇屋の茶室らしい素敵なテクスチャです。こういうのも先日のブログで紹介しました材木屋さんにはありました。一般の住宅や店舗でも使うことはできます。
茅葺で思い出したのがオランダの茅葺集落のあるヒートホルン。普通に人が住んでます。近隣には茅の材料となる葦やったかな?たくさんとれるようですし、茅葺職人さんも健在です。ほんまロマンチックな街でした。茅葺ってもう日本では過去のもので、ほとんど見ることもなくなりましたが、これを建てるのは夢物語やありません。建て様によっては今でも十分に実現できるものですからね。
茅葺でもひとつ思い出したのが、堀口捨己さんという建築家さんが設計した「紫烟荘」という住宅。火事で燃えたそうで現存しませんが、大好きな住宅のひとつです。自分の家を建てるとき、このくらいまで茅葺にせんでも、どこか屋根の一部の少ない面積を茅葺にして、葺き替えは自分ですると、そういうことも考えたりしてます。
茅葺... 無くなって欲しくないものです。
数寄屋研究 Sukiya study
プレハブ式茶室住宅 Construction completed
Churches of Japan
Traditional Japanse house
Soil investigation
Learn from traditional design
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Posted by Masakatsu Nishitani at 19:43│Comments(0)
│ジャポニズム復興運動 Japonism