2011年06月21日

建材開拓


先日、現在工事中のRC造のアパートのリノベーションで、デッキ工事をおこないました。今回、使用したのが"エコアコールウッド"という材料。通常の木材防腐剤と比較して分子量が小さいので木材への浸透性が高い。更に、この薬剤を加圧注入した後に、加熱して細胞壁にまで薬剤をしっかり浸透・固定します。

なぜそれが優れているのかといいますと、通常の防腐剤注入ですと、木の細胞内にあります細胞内腔という木の空洞部分にしか薬剤がいきわたりません。しかし、エコアコールの薬剤は木の本体である細胞壁に浸透・固定するんです。木材腐朽菌もシロアリもこの細胞壁を栄養としているんですから、これを守ることが重要なんすよね。


この3本の木、右からスギの無加工の素材、一般の防腐剤注入材、そしてエコアコールウッドです。この木の割れというのが木の劣化の大きな原因なんです。これらの木は8年経過しているんですが、エコアコールのみ木割れが発生していないそうです。

このエコアコールという木材、福岡は八女のスギやヒノキを使用しているそうです。地産地消という点で、九州の方にとってはエコな材料です。デッキ材は安価な外来の材料を使用することが多かったのですが、それと比較して若干値段は高いものの、その耐久性と費用対効果を考えればエコアコールを薦めたいという気持ちがあります。


最近では、世界遺産でもある宮島の厳島神社の土台でこの材料が使用されています。海に浸かってる部分に使用されているんですよ。それだけ耐久性が必要とされているところで採用されているんです。

やはり、建築士として、建物を造るときに選んで使用した材料が、10年、50年、100年経ったときにどうなるかというのを知っておかないとならない。だから、常にアンテナを張って、いい材料を探す時間をつくらなければならない。費用的にもただ高いだけではダメだし、費用対効果というのを常に念頭に置いて材料を探さなければならない、そう思うんです。




Posted by Masakatsu Nishitani at 13:51│Comments(4)
この記事へのコメント
宮島でも使われてたんですね。知らんかった・・ _| ̄|○。
Posted by taka-z at 2011年06月21日 20:24
すごく興味深いお話です。
いろんなことにアンテナをはること、とっても大切だと改めて思いました。
どんなことにも精通しますしねぇ。
Posted by やよひやよひ at 2011年06月22日 21:17
taka-zさん、吉野ヶ里遺跡も九州国立博物館でも使われてますよ。
Posted by にしなっつにしなっつ at 2011年06月24日 12:56
やよひさん、カッコつけて言ってみただけで、そんなたいそうなことしてません。だいたい業者さんが教えてくれるんですよね。でも、業者さんは専門分野の師匠と思ってるんで、何でも教えて下さい!っていう姿勢でいると快く色んな情報教えてくれるんです。
Posted by にしなっつにしなっつ at 2011年06月24日 12:58
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