2009年10月13日

体育会系実験室 ~遮熱サッシ編~

実験大好きにしなっつです。先日、建築資材の総合商社であります渡辺藤吉本店さんにあります、「ガラス体験館」をお邪魔しました。こちらには、特許を取得しているガラスの性能比較置が所狭しと並んでいます。

体育会系実験室 ~遮熱サッシ編~

例えばこちら、白熱灯にて熱照射をおこない、ガラスを隔てた空間の温度測定値を比較しています。単板ガラスやLow-Eガラス、真空ガラスなどの遮熱性能比較がおこなわれています。測定温度は箱についている温度計で一目瞭然。一番性能が高いのは、Low-Eペアガラス内にアルゴンガスが注入されている製品。もちろん、性能が高い分、値段も高いのですが、光熱費が削減できますので、「約何年で償却できますよー。」なんてアドバイスももらえます。

体育会系実験室 ~遮熱サッシ編~

こちらは、サッシの枠の素材別に性能比較した実験装置で、枠がどれだけの熱を伝えるのかという比較です。我が国では、アルミサッシが多く普及していますが、アルミは熱を伝えやすい物質ですので、窓ガラスで熱を遮っても、枠から熱が出入りするんです。ですから、冬なんかは、外部の冷気で冷やされたアルミが、暖かく湿気を多く含む室内の空気に触れて結露が発生します。結露対策としては、アルミサッシであれば換気ぐらいしか対策が見当たりません。そこで、もう一つの対策として樹脂サッシの採用。樹脂はアルミよりはるかに熱を伝えにくいので、結露対策となります。欧米の主流は樹脂サッシです。日本で、主流となっていない理由の一つは価格。一般的にはアルミサッシの1.3倍程度だそうです。

しかし、断熱性が優れていることから、こちらも償却年数を検討できるでしょう。また、こちらの実験装置の開発者、高木さんによりますと、鳩山首相が2020年までに温室効果ガス排出量を90年比で25%削減する目標を掲げたことが、サッシ製造にも大きく影響するのではないかとのこと。アルミの加工で炉の温度は、千何百度もの高温にしなければなりません。一方、樹脂は百数十度。環境負荷の大きな差から樹脂サッシの製造が促進、減税や補助金対象になりうるのではないでしょうか。

体育会系実験室 ~遮熱サッシ編~

木製のサッシであれば環境負荷は更に減少できます。しかし、価格はアルミサッシの3倍程度と言われています。ですが、個人的には木の風合いがとても好きです。自分が家を建てる時は何かを削ってでも木製サッシ。そう誓っています。仕事頑張ります。

サッシ一つでも、価格のことだけではなく、長所・短所、様々な視点から検討していかないけません。

今週末は見学会が盛りだくさんのコモススタイル




Posted by Masakatsu Nishitani at 20:55│Comments(0)
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