2009年05月25日

体育会系読書感想文 ~自然な建築~

建築家の隈研吾さんの「自然な建築」を読みました。僕は自然が好きです。建築の中でも、自然素材が好きです。自然の力を利用した建築も目指して行きたい。でも、これらを実現しようとすると、コストもかかるし、デメリットもあります。そう考える中で、この本に目が留まり、学ぶべきことがあるのではと思って、手に取ったのであります。

体育会系読書感想文 ~自然な建築~

この本では、隈研吾さんが実際にご自分が携わった建築に、水、石、木、竹、土、和紙などを生かす試みが書かれています。これらの素材を生かす奮闘をしています。文中に、「つまるところ自然素材とは欠陥だらけなのである。...そんな欠陥だあらけだからこそ、その素材は空間をやさしい空気でみたし、われわれを癒す。...まず欠陥を認めて、最大限の努力をし、あきらめずにに研究を続け解決策をさぐることである。その謙虚さがなくては、自然素材は消えていくばかりである。」というのがありました。僕にとって、この本で最も印象に残った部分。僕もこの道を追求したい、そう決意を新たにしました。

また、こうも書いていました。「自然な建築とは、場所と幸福な関係を結んだ建築のことである。場所と建築との幸福な結婚が、自然な建築を生む。...幸せな夫婦とは、見かけがお似合いな夫婦ではなく、何かを共に作りだせる夫婦のことである。」
つまり、表向きには石や木などの自然素材を貼っつけたりして、見かけだけにこだわるのではなく、上の文章でいうところの、作り手が、自然を利用するにあたって、最大限の努力をし、研究を続け解決策をさぐることであるなのだなと解釈しました。

昔の大工さんや職人さんは、そういうことを実践していました。これまた、本の中で、海外で、日本の建築に対する関心は高いとのこと。自然にやさしく、大切にする建築だという評価や期待がその背景にあるとのこと。実際どうなのかなと。そんな世界に誇れるようなことをしていますかと。でも、昔の日本人がしていたこと、知恵、建築は誇れます。新しく、ユニークなものを作り出すことばかりにとらわれず、日本人が忘れかけている先人達の知恵を学ぶ、そして現在に生かす。そういう勉強をこれからもしていきたい、そう強く考えるのであります。


Posted by Masakatsu Nishitani at 00:58│Comments(0)
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